みやまきのキューバ暮らし｜戯れ言　キューバのリゾート“わたしの龍宮城“～その６

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◆カリブ海のダイビング

エルネストと約束した９時半にダイブショップ(浜辺の小屋)へ行くと、すでにレギュレーターにタンクが取り付けられ、準備が出来ている。タンクが３個ある。もう1人お客がいるのだ。

ダイブショップにはエルネストとセルソ、もう1人（名前を忘れた！）がいて、お客の青年と話している。スペイン語だ。
カナダ人のお客が多いここでは、いつも英語が話されているのに、
と思ったら、青年はコロンビア人だった。

フアン・カミーロ、彼はカナダに住むコロンビアーノ。
オープン・ウオーター（Ｃカード）を取得するコースを取っていた。今日が実施の最終日という。

キューバのＣカード取得コースは、5日間。たっぷり潜り、練習をする。ほとんどマンツーマン。
「でなきゃコワイヨー、しっかり習得しなければ」とエルネストが言う。
それはとてもいい。日本では3日間だったと思う。海で潜るのも4回くらいではなかったかな？

命がかかっているダイビングなのだから、しっかり練習させるキューバのやり方は安心。
それに、料金は３万円代。何処と比べても安い。

私は自分のマスクとフィン、カメラ、お水を持って、海の中で待機しているボートへ。
と、ラウールが現れた。

彼は海の緊急要員。素潜りの名人。
「まきー！コモアンダー？」
「ラウリート！ムイビエン！」と私の答えが終わらないうちに、いきなり彼が私をお姫様抱っこした。ごちゃごちゃと荷物を持ったままラウールにお姫様抱っこされて海の中をボートへ。

彼は私をボートへ放り投げる真似をした。エルネストたちが囃し立てた。
「ノー！ノー！ノー！スワーベ・ポルファボール」焦って私がしがみつくと、笑いながらラウールはそっと私をボートの中に置いてくれた。これがホントの“お姫様ダイビング”だ。

フアンは初心者にしてはしっかり潜り、中世浮力もとれている。
手で泳ぐから、やっぱり初心者ってわかるけど、なかなか落ち着いている。

エルネストは何の指図もしない。ゆったりまったり進んでいくのを、私たちも、ゆったりあちこち見ながら、写真を撮りながら、ついて行く。

時々エルネストが指差す方向を見ると、大きなロブスターがいたり、ハナミノカサゴがいたり。面白そうなものが見つかったときだけ彼は私に教える。

ロシアの潜水艦が沈んでいるのを見に行った。
深度２４,１メートル。
さほど大きくない軍事潜水艦で、中を覗くと大きなハナミノカサゴがゆらゆらと泳いでいた。周りをいろいろなお魚たちが泳いでいる。彼らはミノカサゴが怖くないのだろうなあ。
このロシアの潜水艦は、どんな海を徘徊したのかな？　
まるで映画の場面みたい。静かに海底に横たわっている潜水艦。

エアーが５０に近づいた。エルネストにそれを合図すると、
「浮上したい？」とサインで訊いてきた。
「ノー、まだまだ」と、私は答える。
彼は頷いて、またゆったり進む。

やがて、
「上がろうか？」のサイン。
「ＯＫ！」と、私。

フアンは６Ｍ停止がまだ上手くできないのか、エルネストが心配してか、二人一緒に浮上開始した。
私はダイコン（ダイブ・コンピューター）を見ながらゆっくり、とてもゆっくりたっぷり時間をかけて浮上。

海面は大きな波でボートが見えない。
エルネストが口笛を吹いてボートを呼んだ。キューバ人の口笛は凄いんだー。あたり一面響き渡る。

波に翻弄されている？私のとこへエルネストが泳いできて、
「まき、大丈夫？」と気遣ってくれる。
ボートへは、すべて脱ぎ捨てて身一つで。ボートの上から、ぐいっと海の中の私を引き上げてくれる、マッチョなキューバ男。

大波の中をボートが、ジュットコースターみたいに上がったり下りたりしながら進む。振り落とされそうになったり、船底にお尻をイヤというほど叩きつけられたり、悲鳴をあげる私に男たちは大笑い。

空は吸い込まれそうなほど青い。
海がとてつもなく大きく、広い。
し・あ・わ・せー！

思わず、
「エストイ・フェリス♪（私は幸せ！）」って叫ぶ。
みんなが優しい眼差しで私を見た。

ボートからもまた、身ひとつで小屋へ戻る。
フアンが写真を送って欲しいと、メアドを書いた紙を私に渡しながら、
「今夜、ディスコで会おう」と言った。
毎晩、浜辺のディスコが11時からあるのだ♪

今日もご縁を頂いてありがとうございました。
!VAYA　CON　DIOS!
あなたに幸あれ♪

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