キューバ関連の本・映画の紹介 ⇒ 私の青春読書入門


感銘を受けた本
キューバを理解するのに役立った本。

「わがキューバ革命〜その思想と展望」
(フィデル・カストロ著、池上幹徳訳:理論社1960年12月初版、1964年8月第11刷)

キューバ革命の綱領となった、
”歴史は私に無罪を宣告するであろう”(1953年モンカダ兵営襲撃後、バチスタ独裁政権に捕らえられ、秘密裏の裁判で、フィデル自らの弁護士として行われた弁論)を含む、歴史的な文書が幾つも収められている感動の書。
        
探していた”歴史は私に無罪を宣告するであろう”に出会えた。フィデルの「言葉」、その時の生の言葉を捜していた。

この提言は、キューバのみならず、現代の日本が抱えている諸問題へも当てはまる。
”ハバナ宣言”は、まさに、戦後半世紀以上にわたり、独立国の名を汚されてきた日本にも、問いかけるものとなってはいないだろうか。

その先見性、知性に感銘。

どんな人が、1960年に、いや今私が手にしている11版の1964年に、この本を手にしたのだろうか。
若者であったろうか。
少し興奮して、ページを開ける。
最初の一行に、胸が詰まる感じとともに、涙がじわっと出た。
1960年当時のままの本。
この貴重な本に巡り会えた幸福に、感謝します。
貴重な写真もあり、なんという宝物。ありがとう!



「フィデル・カストロ20世紀最後の提言〜グローバリゼーションと国際政治の現況」
(ディビッド・ドイッチマン編、渡辺邦男訳 VIENT 2005年7月22日第1版)
 
フィデル・カストロの演説集
日本のマスメディアが決して伝えない真実!


 ”地球に住む人が皆、「地球」という同じ船の乗客であると理解するとき、、
一等船室に陣取り、携帯電話を使い、好きなときにインターネットにアクセスでき、きれいな水と栄養とバランスに配慮した食事を楽しみ、先進医療技術や最新の文化生活を享受できるのはわずか15%。これに対し、
残りの85%は、植民地時代にアフリカから米州へ連れてこられた奴隷の如く、薄汚れた船室にぎゅうぎゅうに詰め込まれ、飢えと病に苦しみ続けているのです。
「地球号」というこの船が、かくのごとき不正義を満載し、不合理かつ暗愚な操舵によって、大海原を漂流している、、
正しい舵取りによって、この船を本来あるべき海路に戻し、乗客全員に連帯・平等・正義が保証するようにさせることこそ、われわれの義務と言えましょう”(フィデル・カストロ・ルス)

フィデルの「全地球人が互いに支え合う関係」を求める、
熱く優しい心が響いてくる、1998年から2000年までの世界会議での発言集。

キューバと世界の現状分析・提言など、フィデルの驚くべき情報量と深い考察。

忘れもしない、2003年、ハバナ大学留学中、イギリス人の友ケティが、サンタ・マリア・ビーチで本書の英訳を読んでいた、私たちがはしゃいで泳いでいたときに。
「素晴らしい!」
彼女の唸るような声が、今も耳に残っている、あの熱の篭った眼差しとともに。
日本語訳が出たとき、飛びついて買った。
どの発言にも、現在の世界の「解決せねばならない問題への解答」、人類未来への展望が語られている。
巨大なカジノと化した経済優先システムに、
「なぜ、ほかのありようを追求しようとしないのか?
人類は、より理性的かつ人道的な態度で、自らの生命と未来を変える能力があるはずである」

「全地球人が互いに支え合う関係」
にならなければ、
「地球の自然環境及び、地球に住む人類の未来は非常に危うい。
今や、一刻の猶予も許されない。」

まさに今日本人の多くが実感しているのではないだろうか?
「命よりも経済を優先する日本政府」の危うさに。
人類の未来に希望の灯をともす、
”フィデルの思想の言葉”
私のこの本には、数十枚の付箋が残されている。



「思想は武器に勝る〜フィデル・カストロ自選最新演説集2003〜2006年」
(白野降雨訳 VIENT 2008年7月10日第1版)

  ”夢を現実に変えてきた人民に永遠の栄光を!”
フィデルは、常にその成果を、
”人民の団結と努力のたまもの”と評価し、讃える。    
   (2003年から2006年までの演説集)  

なんといっても、フィデルの「言葉」そのものが素晴らしい。

世界・人類へ向けたフィデル・カストロ・ルスの人間愛あふれる言葉。

これほどの崇高な人間性の指導者は、世界広しと言えども他にいないと思う。知的で上品、優しさが滲み出ている。

深い感動をありがとう。


「チェ・ゲバラの記憶CHE en La Memoria De Fidel Castro」
(フィデル・カストロ著、柳原孝敦訳、TWT 2008年5月24日初版)

「私はいまでもチェの夢を見る」〜フィデル
エルネスト・チェ・ゲバラへの、
フィデルの熱い同志愛・友情・人間の絆、
そして革命への連帯心が伝わってくる、素敵な書。
人間の美しさを、じっくり味わう。


「フィデル・カストロみずから語る革命人生(上下)
FIDEL CASTRO」

(イグナシオ・ラモネ著、伊高浩昭訳、岩波書店2011年2月3日第1刷)


知りたかった”キューバ革命”の道程。
何故たった数人の若者が数万のバチスタ軍に勝てたのか?
フィデルの考えは、どこから、どのようにして?
圧倒的多数のキューバ国民の支持を勝ち得たのはどうして
なのか?
政治の専門家でもない若者たちの政権で、
しかも、世界最大の強国、帝国アメリカ(合衆国)を相手に、
どうやって生き延びてきたのか?
フィデル・カストロとは、どんな人間性なのだろう?
もっともっといっぱい、数々の疑問・わからないことがあった私に、明快な答えを見せてくれた書。

フィデル・カストロ・ルスへの100時間インタビュー。

生い立ちから思春期・青年時代、

キューバ社会を変革するべく行動・組織していく若きフィデル。

モンカダ兵営襲撃の戦略と過程、総括、

逮捕・投獄されてからの尊厳をかけた勇敢な闘い、

メキシコ亡命からキューバ革命の準備の過程・逮捕、、

シエラマエストラ山中での戦い、ゲリラ戦術、

革命勝利、

キューバ革命後の困難極めた社会変革と米国の経済封鎖との闘い。

イグナシオ・ラモネの執拗な質問に、率直かつ真摯に答えるフィデル。

魅力的なフィデルの姿が髣髴としてくる。

たくさんの疑問が、この本で、解明された。

フィデルへの敬愛の想いがますます深まった。

(訳者の解説は、ちょっと偏見があるように感じられたけれども、翻訳してくれて、ありがとう!)


改めて、フィデルの人間性と知性、勇気に感銘。


 

「カストロは語るREFLEXIONES de FIDEL CASTRO」
(フィデル・カストロ、越川芳明訳、青土社2010年12月30日第1刷)

   「同志フィデルの”考察”」と、
今も日々、グランマ新聞に掲載され続けているフィデルの鋭い世界考察。



「少年フィデル FIDEL CASTRO」
(柳原孝敦訳 TWT 2007年10月31日第1刷)

ちょっと愉しいフィデルの少年時代。
           熱い青年期のフィデル。


「同士諸君!フィデル・カストロ反グローバリズム演説集」
(安濃一樹訳 こぶし書房 2009年9月30日初版)
偉大な戦いは思想という戦場で戦われる
        もっと理想を!真実を!〜フィデル
「私たちは、大衆の教育と文化に貢献するために、技術を活用します。商業宣伝のコマーシャルは一切ありません。過去にもあった例しはない。唯一のコマーシャルは公共サービスのためのメッセージです。飲酒を止め、喫煙を止めるように促し、子どもたちを上手に育てるために必要な情報を両親に提供するものです。宣伝広告はまったくない」

待望の書、
「フィデル・カストロ自伝、勝利のための戦略〜キューバ革命の闘いLA VICTORIA ESTRATEGICA」

(山岡加奈子・田中高・工藤多香子・富田君子訳、赤石書店2012年9月30日初版


フィデルの生い立ちから学生時代、弁護士となって正義の闘いを始めた動機、ゲリラとなってシエラマエストラ山脈での戦いまで、当時使われた伝令・武器・戦術ルートの図解、写真多数。
詳細な資料が初公開された。
キューバ革命勝利の過程を詳細にたどる。歴史的にも貴重な書。

待望の日本語訳。訳者のみなさんには深い感謝を!

”人生は予測や夢を上回るものなのだと思う”〜フィデル

たった数人しか生き残らなかったシエラマエストラ山脈の中で、何故、若者たちが勝利したのか?
フィデルの革命が成功したのか?
それは、その戦略にあった。
その謎が、フィデル自身の言葉で明かされている、興味尽きない書。



<在キューバ日本大使など、第三者が書いたフィデル>

  



元、在キューバ特権日本大使が、その滞在中のキューバで、
フィデル・カストロ議長と出会った。
敬虔なクリスチャンである田中三郎氏が、なんと、フィデルをイエス・キリストに重ねてしまう。それほどに、フィデルの人類愛に満ちた思想と行動に感動されたのだ。
氏の感動が、優しい心で伝わってくる。




エルネスト・チェ・ゲバラErnesto Che Guevara

「チェ・ゲバラ、モーターサイクル南米旅行日記」
              (棚橋加奈江訳、現代企画室 2000年4月20日初版第7刷)


      寝転び空を見ているエルネスト(チェと呼ばれる以前)、
      この夢見るエルネストの姿にすべてが語られているようだ。
      青春の輝き。

商品の詳細こちらは映画になったあとの本の装丁。
元々(上)のエルネストが寝転んでいる写真の方が好きだ。



「チェ・ゲバラAMERICA放浪書簡集」
(棚橋加奈江訳、現代企画室 2001年10月22日初版)
若きエルネストの素晴らしい感性が書き綴られている。


筆まめなチェが書いた戦地での日記等。
なかなか興味深い。


商品の詳細

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この他、
「マルゲリータ〜フィデル暗殺を狙ったCIAの女スパイ」もなかなか面白い。若き日のフィデルを、愛人となってしまったCIA要員が率直に語っている。

キューバ関連の映画

 私が面白かった映画・感銘したキューバ映画。
☆ LUCIA(ルシア)キューバ1968年  ウンベルト・ソラス監督
            1969年モスクワ国際映画祭 金賞 

☆ La Muerte de Un Brocrata(ある官僚の死)キューバ1966年
           トマス・グティエレス・アレア監督
            1966年カルロビバリ国際映画祭 審査員特別賞
痛烈なキューバ人のアイロニーとユーモアが効いて傑作。

☆ Memorias del subdesarrollo(低開発の記憶〜メモリアス)
             キューバ1968年
          トマス・グティエレス・アレア監督
      1970年カルロビバリ国際映画祭 ドン・キホーテ賞、               FIPRESCI賞
      1974年全米批評家協会ローゼンタール基金賞 

こういう映画を、あの時代に作れたキューバという国に、感嘆した。”自由のキューバ”は嘘ではない、と確信した。


”バスを待ちながら”
キューバ社会とキューバ人をたっぷり描いて、なんか可笑しくて可笑しい。


☆ Fresa y Chocolate(苺とチョコレート)キューバ・メキシコ・スペイン
           1993年  トマス・グティエレス・アレア監督

 感動で2回とも泣いてしまった。キューバのゲイとコミュニストの物語。    

   
 ☆ Suite Habana(永遠のハバナ)キューバ・スペイン 2005年
             フェルナンド・ペレス監督

  キューバ人の日常を、淡々とリアルに描く。
キューバ人観客は、自分たちの日常が映し出されると、どっと笑う。
そこには、キューバ人同士の連帯感が在るようだ、温かい笑いなのだ。

セリフの無いこの映画、一つひとつがキューバの生活、人間を表していて、
そーだよなあ、こんな感じ〜、と頷きながら観てしまう。
最後のひとり一人の夢が語られる場面で、わあ!っと、涙があふれる。
3回観たけれど、3回とも泣いてしまった。
♪音楽も素晴らしい! 我がアラマールに住んでいる音楽家の作曲♪♪♪


☆ Con el amor no se juega(3つの愛の物語)
          キューバ・メキシコ1991年
       トマス・グティエレス・アレア監督 ガルシア・マルケス脚本
 素敵な素敵なキューバっぽい物語。
 本当に素敵!



☆ HAVANA(ハバナ)アメリカ合衆国 1990年 シドニー・ポラック監督
ロバート・レッド・フォードがカッコイイさすらいのギャンブラーで、
革命前夜のハバナを、革命家たちの冒険的活動と、
女性革命家との恋物語。
キューバに出会う前、この映画を観て、その空気と音楽に、妙に懐かしさを感じて、興奮した。



☆ ダンシング・ハバナ
やはりキューバを知る前に、キューバ人の特質を知った映画。
ダンスシーンが、キューバ人気質と共に素晴らしい♪♪♪


☆ モーターサイクル・ダイアリーズ
これはもう、チェ・ゲバラのこのときの”日記”そのものと
”書簡集”が最高だが、映画もなかなか面白い。
チェが、出会った女の子とダンスを踊ろうとして、音楽を聴き取れなかった音痴のチェなども描かれている。


☆ チュエ・ゲバラ 2部作 
チェの革命戦争を描いている。フィデルやカミーロも登場するが、
まあ実物ほどには描けていない。実物がいかに魅力的か、再認識する。
マット・デイモンがクレジットロールにないのに、さりげなく出演している。
気がついたかな?(日本の観客は気が付かなかったようだ)



まだまだ面白かった映画がいっぱいあるようだけど、、。



<私の青春時代の本・音楽・美術・映画>

☆青春時代から20代に、感銘・影響を受けた本・音楽・美術そして映画。

私の人生の始まりに、

“自分は何のために生まれてきたのか?”

“いかに生きるべきか?”

悩み続けていた。

思春期から青春時代に、

これらが、生きる意味、人生の基本方向、確信と勇気を与えてくれた、深い感動をもって。

@ 本

この少ない書物だけで、どれほどの涙を流したことか。

何回も、繰り返し読んだ本もある、何度でも味わいたくて。


ゲーテ「若きウェルテルの悩み」

ウェルテルと同化して、まだ知らぬ恋に苦しみ、泣きに泣いた。
後に、ちょっと気になった人に贈った。

これがいけなかった、手応え無し(高校生だったし)。


ミュラーの詩「冬の旅」シューベルト作曲

フィッシャー・デュスカウの素晴らしい歌で毎日聴いていた、泣きながら。

高校2年の夏休み、山で出会い、新学期から毎朝・毎昼・毎夕逢うようになった人に贈った、毎日、一編ずつ書いて。

1ヶ月、贈り続けた、相手の下駄箱に潜めて。


いとこのお姉ちゃんが私の話を聞いて、言った、

「まこちゃん、それ、失恋の詩でしょ、“冬の旅”って。

好きな人に贈るの、よくないんじゃない?」

見事に的中、“ひと夏の恋”で終わった。

    教訓:どんなに気に入った“詩”であろうと、本であろうと、“失恋”がテーマのものを、好きな人に贈ってはならない。(今考えれば当たり前のことなんだけどなあ、幼かった〜)


シラーの詩「歓喜に寄す」ベートーヴェンの“第九”

  曲の雄大さに圧倒されながら、

  この詩の素晴らしさに心を揺さぶられた。

  繰り返し声に出して朗読した。

★この「歓喜に寄す」こそ、万人に贈るべき詩



パール・バック「大地」

眼の前が壮大に広がったような気持ちになったことを、覚えている。長編小説を味わって読めた充実感を持った。

と同時に、女性の“力”を感じた。



デュマ・ヒィス「椿姫」

切なくて切なくて、哀しかった。

読み終わってからも、シクシク泣いていた。



ビクトル・ユーゴー「レ・ミゼラブル」

素晴らしかった!

    人間を、考えさせられた。深い、とても深い書物。



ルイ・アラゴン「愛と死の肖像」
仏レジスタンスで捕らえられた若者たちの、処刑前夜の手紙集。

感涙に打ち震えながら、読んだ。

C.モルガン「人間のしるし」

これこそ生きるに値する生き方だ、と、熱く読んだ。



マキシム・ゴーリキー「どん底」

大好きな感性、ゴーリキー。

あの舞台も、科白も、歌も、

すべてが忘れられない。

「人間誕生」

お腹に初めての子を宿していた時に読んだ、

感動で身体が爆発しそうだった。


夏目漱石「こころ」

宿題で感想文を書くために読んだのだけれど、

高校生の自分には想像できない人生だった。

が、しっかり読んだ、考えた。

共感はしなかった。


芥川龍之介  彼の悩みの実態が知りたかった。

      短編は面白かったが、彼の本質は解り得なかった。


石川啄木 「一握の砂」「悲しき玩具」
       高校の国語の教師が貸してくれた、担当ではなかった教師    だが、若くて、同級生たちは友だち感覚で相談事などして    いた教師。

      私は自分の持て余していた疑問などを、その教師にぶつけ    、話しをしに、教員室に通った。

     詩は好きだったが、“短歌”は馴染みもなく、読み終えるの   に数ヶ月かかった。

社会的なことに無関心だった自分には、啄木の関心事が難しくてわからなかったが、彼の哀しみが妙に私の胸に迫った。

貧しさへの共感だったのかもしれない。



宮本顕治「敗北の文学」

生きる意味を捉えてからの、人生の出発点となった書。

19歳の夏。

私の原点。

常に、ここに立ち還って、己を考える。

「網走の覚書」

改訂版もその続も、繰り返し読んだ。


宮本百合子「風知草」「播州平野」

大好きな本。
(池袋西口の古本屋で見つけた“初版本”は、私の宝物。

地下名に“ひろ子”を拝借した)

「貧しき人々」「伸子」「二つの庭」「道標」

自分の人生、生き方に重ねて読んだ。

伸子の、真剣に考えながら生きる姿勢が、私の心に響いた。

“嵐の吹き荒れる日本へ、帰ろう。

もしかすると、自分を滅ぼしてしまうかもしれないところ、

けれども、そこへ、帰ろう”

“土台よ、しっかり重みに耐えろ!”

命に響く百合子の言葉、生き方。



顕治と百合子「12年の手紙」

    理想の男女の在り方、男の素敵さ、女の可愛さ、

   そして、人間としての最高の生き方を学び、味わう。

   顕治の、濃やかな、男らしい愛情

百合子の、真摯な、情溢れる顕治への愛

25歳という若さで、地獄のようなあの状況下で、

生死の域をも彷徨いながら、あのような豪胆な在り様の顕治。

冷静かつ勇敢、達識秀で、克己として歴史の展望を持し、

闘い続ける意志の人。

妻であり同志である百合子への、検閲下の獄中からの指導。

顕治こそ、男の鑑。

時には、万葉人のような“和歌”を交し合い、愛を育てていく、魂の軌跡、究極の真の愛の実録。

    座右の書。



小林多喜二「党生活者」「1928・3・15」

     “24時間、階級的に生きる”生き方をしたい、

それに近づきたい、と、本気で思った。



市川正一「日本共産党闘争小史」

    人間の美しさ、闘う人間の美しい生き方に、
    泣きながら読んだ。

    涙に本が濡れてしまったほど、泣いた。



蔵原惟人「マルクス・レーニン主義の文化論」

    “地球は自分中心に廻っている”

    この私の世界観を180度ひっくり返された書籍。

    理解不能で、4ヶ月もかかって読んだ。

   半分まで読むのに3ヵ月半かかった、普通の新書版なのに。

読み終わって、自分の無知・傲慢さをさらけ出されたように感じた。

薦めてくれた二人の男子(青木・草川)に、人生的感謝の念。

19歳の春だった。

「芸術書簡」

    14年間の獄中生活。

目的意識的な学習計画、

人間の世のありとあらゆることを勉強する姿勢に、驚嘆。

“学習とは、独習”ということを教えられた。

忘れられない言葉;
“忙しいから本が読めないという人は、忙しくなくても読まないのです”    



松本清張 著作により、日本社会の構造に、ぼんやりながら関心を持つ。

  最初に読んだのが、「影の地帯」

中学2年の夏休み、ラジオ放送で聴いていたが、中途で新学期が始まり、

続きが知りたくて、古本を買って読んだ。

多分、人生で初めて読んだ小説。



   今、2012年8月29日、キューバで、

何の記録も無いが、ここまで一気に書いた。

これほどまでに、青春時代の感動は忘れがたいものなのだ。

感謝。



忘れられない大きな影響を受けたのがあった、
与謝野晶子「乱れ髪」

   筆舌、尽くし難い。