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◆“サンチャゴ・デ・クーバの友だち”

ホテル・メリア・サンチャゴは、サンチャゴ最高といわれる五☆ホテル。
ここの朝食のパンが美味しかったのを覚えている。
部屋は大きなダブルベッドが二つ、ビデとバスタブがついて、珈琲メーカーも用意されている。
部屋の確認をすると、セキュリティボックスが使えない、故障なのだ。技師を呼んで、ボックスを交換してもらった。

約束の時間は12時だから、まだ余裕がある。シャワーを浴びて珈琲でも、
と見ると、珈琲メーカーがあるのに珈琲が無い。
カマレラ(部屋の掃除などをしてくれる女性)が廊下に居たのを思い出し、珈琲を貰いに行った。
部屋へ帰ったら電話が鳴っている。受話器をとったが、切れてしまった。
交換台に訊いてみたが知らないと言うので、レセプションにかけた。
「今、貴女を訪ねて一人のムラート(混血の男性)が来ました」
ムラート?
誰だろう?
私がここに来るのを知っているのは、夫アルの親戚、これはみんな白人系。
あとは、これから会う約束の、、
でも、彼は黒人系、な筈。それに早すぎる、まだ10時半過ぎ。

 あれこれ考えるほどサンチャゴに知り合いはいないから、彼のケイタイへかけてみた。
「オラー! コモアンダ?(ご機嫌いかが?〜これはキューバ人が必ず添える挨拶の一つ)
今、もしかして電話くれたの? サンチャゴに着いたわよ」
「シー!シー!(知ってるよー)ケ・タル?(これも挨拶言葉)」
なんともうロビーに来ているという。
シャワーも着替えもしないで、(ま、朝浴びてきたからいいか、汗かいてないしー)、と思いながら降りていくと、
写真で見た可愛い男の児と一緒にソファで待っていた。
私を見つけるなり立ち上がって、ベシート(頬キス)。ぎゅっと抱きしめてくれるのが、親愛の情を伝えて嬉しい。私は、彼の息子にベシート。ほんとに可愛い。映画などに出てくるような児だ。

 ホテルで昼食を取りながら、お互い近況報告。
サンチャゴのリゾートホテルはオフシーズンのため人員減らししている。かえってそれが休みを少なくしていて、彼は週に1度しか休みが取れないと言う。
今日も、これから仕事だから、1時半のホテルバスに乗ると言う。
(えー!今日は休みで、一日中付き合ってくれると思ったのにー。
そうか、だから早く来たのか)
空港へ電話して到着を確認したと言う。まるで日本人みたい。
そう、彼は仕事の出来るひと。

 私に息子を見せに来たのが、彼の誠意を示している。年末年始のリゾートホテルで、私は彼にプレゼントしたから。

 ちょっとがっかりしている私に、
「(同僚の)ヘルソンが今日は休みだから、マキのカーニバル見学のエスコートを彼に頼んでおく。6時半にロビーで待っていて」

「6時半だよ、ロビーでね」
まるでホントに日本人みたいに、几帳面に確認する彼と息子を見送りながら、
慌しかったけれど楽しかったランチタイムを噛み締めていた。
 二人の後姿は、踊っているような弾みがついた歩き方で、子育て中の幸せが伝わって来た。 

 


今日もご縁を頂いてありがとうございました。
!VAYA CON DIOS!
あなたに幸あれ♪


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