活字の誘惑 > 女性の目ア・ラ・カルト〜赤旗しんぶん国際欄キューバ


2005年1月キューバ式越年
 クリスマスイブから続いたパーティーも、いよいよ年貢の納め時の大晦日、親戚全部が「家族」という考え方のキューバでは、大勢で新年を迎えます。
 料理のメーンは黒豚の丸焼き。
アルゼンチン人でキューバ革命に貢献したチェ・ゲバラの好物でも知られています。
 豚の姿そのままで、丸太を身体に通して直火で焼くのですが、家の中で調理するときは、オーブンで固まり肉を焼きます。中に野菜やコングリ(野菜入り赤飯)を詰めるのもあり、油が落ちてとても美味です。
 他にはユカイモ、ポタージュ、サラダなどの料理をビールを飲みながら愉しみます。
 もちろん音楽は必須のソースです。
 夫の故郷サンチャゴの我が家では、78歳の義母を囲んで、義兄・義姉の家族、姪二人の家族と私たち、という賑やか年越しでした。
 テレビから流れる番組は日本の紅白のような盛り上がりで、男女の司会者がジョークを飛ばし、パーカッションが打ち鳴らされ、スタイルの良いキューバ人たちが歌い踊りまくっています。姪の5歳になる子が上手に身体をくねらせ腰を振って踊り続け、1歳の子も真似をして、周りでおとなたちが一杯機嫌で囃しています。
 0時前のカウントダウン。近隣からも聞こえていた大音響が止み、みんながテレビに注目。
 そして新年を迎えたその瞬間、居合わせた全員が「おめでとう!」と言いながら、お互いにベシート(頬キス)をしてお祝いします。
 歓声と共にお互い入り乱れ、なにしろ大勢ですから、誰としたか誰とまだ済んでいないか、こんがらかってしまいます。どさくさにまぎれて、というわけではありませんが、私は大好きなお兄ちゃんから往復キスをいただきました。

写真〜大晦日の数日前、何も知らない黒豚君はおじいさんの手に目を細めて。
        キューバ、サンチャゴ・デ・クーバより


今日もご縁を頂いてありがとうございました。
!VAYA CON DIOS!
あなたに幸あれ♪



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岡惚れ、ベタ惚れ、ビバ!クーバ(万歳!キューバ)!
愉しく生きられる祖国になろうヨ!
人間は金よりも尊い
"愛"を持って闘ったキューバ
食べ物をもてあそんではなりません